11.3.21

3月11日の大地震は怖かったけど、とりあえず、自分は無事だった。
計画停電くらいは大歓迎。今まで電気を使い過ぎてたよね。

でも、乾電池が足りない？---乾電池は被災地のために残しておきましょう。
ろうそくで火事だって？---確かに、仏壇用のろうそくは倒れ易くて危ないよ。

ろうそくが沢山残っているなら、この際、融かして太くて背の低い形に作り直すという手もあるけれど、
私は、揚げ油の残りで、ランプを作る方法を考えました。

人類の歴史の中では、このタイプの灯りを使っていた期間が一番長いはずです。 何万年もの間、人は夜間の灯りに、植物や動物の油脂を使っていたわけなので、私たちだって、使えないはずはありません。 時代劇で見る行灯や、アラビアンナイトに出てくるランプは、こんな風にお皿に油を入れていたので、そのイメージで最初に作ってみたのが、右の写真のタイプ。なかなか上手く行きました。

現代人なので、やはり炎が露出しているのは、ちょっと不安です。そこで、ジョッキに入れてみました。

ちょうど小さなクリーマーがいくつかあったので、それに油と芯を入れました。（左の写真） 右の写真のジョッキ式は、洗面所やお風呂場にも、そのまま持っていけてとても便利でした。 ジョッキのガラスは、凸凹していたり刷りガラスだったりしたので、乱反射で一段と明るいのです。

火を付けてから、ピンセットでジョッキに入れます。

サザエの貝殻なども、ランプにできます。▼

サザエやアワビは高価なので、たまに食べたときのものを、後生大事に取っておいたのですが、こんなところで役立つとは！まさに、原始時代の灯りだね。 右の写真は、サザエのランプを、大きめのビールジョッキに入れたものです。点火するときのために、針金を巻き付けて出し入れできるようにしました。

＜作り方＞

	芯は、ろうそくのような細い物ではダメです。落ちて消えてしまいます。私は、ペーパータオルを紙縒り（こより）の要領でねじって作りました。 太すぎると、煤（すす）が大量に出るようです。細すぎると火が小さいし、すぐに沈んでしまったりします。いろいろと試してみたところ、10cmほどの幅の紙をよった程度がいいみたいです。 ペーパータオルがなければ、新聞紙でもティッシュでもいいと思いますけど、試してません。後で試したところ、右の写真のような綿のヒモがあれば、それがベストでした。
	油は、サラダ油でもてんぷら油でもいいと思いますが、私はもったいないので、使った後の揚げ油を使いました。とくに、煤が出るとか、そういう問題はありませんでした。 容器が一番問題です。クリーマーやソース入れのように、斜めになった注ぎ口のような部分がある物の方が安定した炎になるようです。斜めになっている、というところがポイントで、サザエが上手くいったのも、そういう理由です。 油を入れる容器の他に、こぼれた場合や持ち運びを考えると、外側の容器もあった方が良さそうです。 入れるのは、食用油なので、電力供給が安定して不要になったら、普通の食器と同じように洗えば、また食器として使えます。 他に用意しておくと便利なものは、芯を持ち上げたりするためのピンセット。燃えた芯を切るハサミ。それから、火を付けるものですが、ろうそくのようにはすぐに着火しないので、ライターだときついです。着火マンや、マッチがあればいいですが、無いときは、爪楊枝に火をつけてから使えば便利です。（うちのコンロは、ときどき火が着かないことがあるので、そういうとき爪楊枝で点火してます。）
	芯を油に浸してから、火を付けますが、一番最初は、なかなか火がつきません。 また、縁が斜めになっていないと炎が安定しません。 アルコールランプのイメージで、右写真のような物も試してみたのですが、口が垂直になっていると、どうしても口のところで消えてしまいます。そもそも、芯が減ってくると、その扱いにも不便です。 芯が減ってきたら、油から出るように引き上げます。

芯が長い場合は、油から出ている他の場所にも火が着いてしまうことがあるし、短すぎると油の中に落ちて消えてしまうので、
何か重いもの、箸置きとか小さなフォーク、貝殻などで、油の中の芯を押さえておくと良いです。

突然、真っ暗になってしまった場合は、とりあえず懐中電灯や、ろうそくの方が点火が早いです。 ろうそくは、どっしりしたビンに水を入れて、その中に蝋燭をいれておきます。 蝋燭が減ると、浮力で減った分が上昇して、同じ高さで燃えます。 倒れたときも、水が一緒にこぼれるので、多少安全だと思います。 食用油も、倒れたりして、火に油がかかると消えてしまいます。 灯油やアルコールと違って、揮発性が低いらしいです。 と、ここまで、あ〜でもない、こ〜でもない、といろいろと試して、食用油の気化温度などを調べていたところ、 私より、もっと良いサラダ油ランプを作っている人が、沢山いました。 な、なんてことだ！こんな手があったとは！！orz